2022年06月18日
スライドをオリジナルカラーで染める〈後編〉

画像はCorbon8のM45CQPのスライドをオリジナルカラーで「染めた」物です。
スライドをオリジナルカラーで染める〈後編〉では、実際に染める作業についての解説となります。

下地処理
染める前にスライドの下地処理をします。というのもDOCのスライドは、表面の艶を整えるために艶消し塗料が塗布されてます。
このままだとこの艶消し塗料が表面を保護してしまい、染料が滲み込めません!
ラッカー系薄め液などでこの艶消し塗料を綺麗に落とす必要があります(換気の十分な場所で作業ください)

そして今回の主役たる染料「DYLONマルチ」です。カラーは結構あるのでお好みの色を選んでください。
また混ぜて使用することも可能なので、もっと赤くしたいとか色の調合もできます。
私はMAGPULのODカラーに合わせるべく、オリーブグリーンとコーヒーの2色を用意しました。
〈注意点①〉
同じDYLON製品で「DYLONプレミアムダイ」というのがありますが、それでは染まりません!必ず「DYLONマルチ」で!

今回染色作業をするにあたり用意した道具類です。
①トング…染料に浸したパーツをひっくり返したり取り出したりする際にあると超便利です。パーツを傷つけないよう先端がシリコン等でコーティングされてるのがベター
②泡立て器…染料をお湯で溶かす際にかき混ぜるために使用。必ずしも泡立て器である必要はありません。
③温度計…染め作業中の染料の温度管理に使います。
④ゴム手袋…染料で手が汚れるのを防ぎます。
⑤トレイ(ステンレス製)…染料を熱しながら染めるので、耐熱性のある容器として
⑥キッチンペーパー…飛び散ってしまった染料や、染めたパーツの染料を洗い流した後には拭き取るなどあると便利
⑦ポリ容器…使い終わった染料を保管するための容器
⑧漏斗…使い終わった染料をポリ容器に移し替える時にあると便利
これらは全て100均やホムセンで購入可能な物ばかりです!
【重要】
染色作業で使用した料理用器具等は、けして料理に使用しないでください!

〈注意点②〉
容器はなるべく染めるパーツのサイズに合わせた物を用意してください。基本パーツが入れば良いのですが、容器が大きくなればその分染料も必要となります。
ちなみに画像のトレイはホムセンで購入したパウンドケーキを焼く時に使うステンレス製トレイですw

そのトレイに水を500cc入れ、コンロの火をつけます。水温がだいたい40℃くらいになったら染料を投入し良くかき混ぜます。
〈注意点③〉
水の分量はだいたいの目安で、必ずこの分量というわけではありません。感覚としては染料はより濃い方が染まりやすいです。
染料での染めは塗装と違いやり直しがききません。なので私は今は使ってないMAGPULのレイルパネルのFDEがあったので、これを使って試し染めを行い色味の最終調整をしました。
そしていよいよ本番!
Tシャツなどは40℃位で染まるらしいですが、ナイロン樹脂はそのくらいの温度では全く染まりません。
ここは思いっきり90℃以上(沸騰直前)まで温度を上げましょう。
温度が90℃以上になったら、パーツを投入!トングで適度にパーツをひっくり返しながら物の数分で染まるはずです。
染まり具合を確認するには、一度染色液から出して水道水で洗い流しキッチンペーパーで拭き取ります。
染め具合が足りなければ再度染色液へ投入です。
【火傷注意】
もし色が納得できないなら、ここで染料を追加してもオーケーです。ただし前編でも触れましたが、色を濃く(暗く)する事はできますが薄く〈明るく)はできないので注意ください。
〈注意点④〉
染め上がりにムラが発生する可能性があります。理由としては
●下地処理で十分塗装を落としてない部分があった
●パーツの射出成形時に原材料(ナイロン成分)のムラがあった
などが考えられます
染料を溶かし、温度を上げ、染め終わるまではほんと数分で終わるはずです。
10分以上付けてるのに一向に染まらない場合は以下の項目が当てはまってないか確認してみてください
●染料がダイロンマルチじゃない
●染めたいパーツがナイロン樹脂じゃない
●下地処理が甘い(してない)
●染料が薄い(水が多い)
●温度が低い
塗装とはまた違った工程で面倒と感じるかもですが、慣れれば結構手軽にできます。
塗装につきものの匂いもほとんどないですし、天候も関係なく行えます。
乾燥もいらないので、染めたらすぐ組み立てられます。そして何よりガシガシ使っても色が落ちません!
最後に
使い終わった染料は再利用ができます。ポリ容器などに移して保管してください。
もし不要な場合はキッチンシンクの排水口ではなく、トイレに捨てましょう(パイプ詰まりの原因となります)
また作業時の服装は必ず汚れてもいいする服装で。染料が着いたら落ちません(当たり前ですが)
床や壁に染料が飛び散った場合もすぐ拭き取らないと落ちなくなる可能性があります。
作業スペースの養生はしっかりやりましょう!
オマケ

実はMAGPULの1911グリップですが、ODの在庫がなく中古でFDEを入手してスライド同様染めた物でした!

MAGPULの実物ODと並べても遜色ない色合いは出せたと思います(≧∀≦)
以上いろいろ長くなってしまいましたが、もし染めにメリットを感じられましたらぜひともチャレンジしてみてください!
2022年06月17日
スライドをオリジナルカラーで染める〈前編〉

画像のガバメントはCorbon8(カーボネイト)のCO2ガスガンM45CQPのスライドとグリップを、ODカラーに変更したものです。
黒一色のM45CQPとはガラッとイメージが変わって、なかなか個性的な仕上がりになってます。
グリップはMAGPULの1911グリップ(OD)ですが、スライドは自分で着色したものです。
その着色を「塗装」ではなく「染め」によって再現してみたよん♪というのが今回のお題。
何故塗装ではなく染めなのか?
その最大のメリットはズバリ
「色が剥げない!」
これにつきます。
皆さんの中にはオリジナルカラーにしたくて、塗装で再現された事のある方もきっといらっしゃるかと。
下地処理(プライマー処理)→本塗装(複数回に分けて)→クリアコーティング→乾燥に数日
ここまでしっかり塗装しても、ガチャガチャ動かしたり、ゲームであちこちぶつけたりするとほぼ確実に塗装面は剥がれます。
せっかく手間暇かけて塗装したのに、あっさり剥がれてボロボロになるのはテンション下がりますよね…
ですが染めだとそんな問題とはほぼ無縁となります!
今回はこの染めをどうやってやるのか詳しく解説していこうと思います。

これは衣類などを自分で染める場合などに用いられる、家庭用染料「DYLON マルチ」です。ホムセンとかに良く売られているかと思います。
カーボネイトのM45CQP.(DOC)のスライドは強化ナイロン樹脂です。
そして…

DYLONマルチの裏面の説明文内の「染まるもの」の中に「ナイロン」という表記があります。
そうです。ナイロンなら染める事ができるのです!
〈注意点①〉
染める事ができるのはナイロン樹脂のみです。金属やその他のプラスチック樹脂は染めれません。(マルイのハンドガン等で多用されてるABS樹脂も不可です。)

これは今回別途用意したM45DOCのスライドです。メルカリで中古品として単体で出品されていたのを入手しました。
何故DOCのスライドなのかと言いますと、CQPのスライドは黒なので染めても色が変わらないからです。
〈注意点②〉
つまり暗い(濃い)色から明るい(薄い)色へは染める事ができないのです。
また染める物は可能な限り白い方がいいのですが、さすがに白のスライドはないので今回は少しでも明るい色であるDOCのスライドを用意しました。
〈注意点③〉
染める物が白以外の場合、その下地の色が染める色に影響します。
例えばこのDOCのスライドは俗に言うTANカラーですが、これを青色の染料で染めた場合を考えてみます。染め上がりの色は純粋な青になるのではなく、下地のTANカラーの影響を受けて少し黄色がかった青(青味の強い緑?)になるということです。
染める色が濃い(暗い)色なら下地の影響もそれほど受けませんが、薄い(明るい)色ならよりその影響を受けるので微妙な色を再現されたい方は注意してください。
と、ここまでの解説でちょっと面倒くさいな…と思われた方も少なくないはず。
しかし上手くやれば、塗装では得られない耐久性が得られるのがやはり最大の魅力。
カスタムカラーの銃を、ゲームでガンガン使いたいですよね?
さて後半では実際に染める作業について説明していきたいと思います。